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2008年2月 5日 (火)

さらばDAT

20080205_dat

つい先日、18年稼働したソニー製DATデッキ、DTC-300ESを売却してきた。きっかけは1990年のローリング・ストーンズ初来日のライブ、確かFM東京系列ネットワークだったと思うが、その放送を録音するために買った。

DATっていうのは、実に不憫なハードウェアだった。民生用の録音機器としては現在でも最高のスペックなのに、家電メーカーとレコード会社と妥協の結果生まれた「SCMS」っていう規格が自らの首を絞めた。

最初、DATはCDからのデジタルコピーは出来なかった。家電メーカーはこれではDATが売れないと考えていたようで、それを解決するために「SCMS」っていう仕組みが導入された。SCMSっていうのは、CDからDATにデジタルで録音できるようにした引き替えに、DATからはアナログコピーしか出来ないようにした仕組みである。

ところが、このせいでDATは単に「CDコピーが出来る機械」との位置づけになってしまい、市場でMDと直接競合するようになってしまった。こうなると利便性や価格でMDにはかなわない。MDが隆盛を極めた一方で、DATはさっぱり売れなかった。DATは「生録用/アナログ録音用だけどデータはデジタルなのでライブラリーに最適」な高級オーディオ機器の道を目指すべきだったのに。

ちなみに私の持っていたDTC-300ESはSCMS以前の機械で、一時はプロアマ問わず、ミュージシャンが血眼になって探していたものである。デジタルコピーが出来るので、バックアップやデモ用テープが簡単に作れるためである。

DATのもう一つ不幸は、そもそもエアチェックしたい番組がFMからなくなってしまったことである。私にとってDATの最大のメリットは音質ではなく、ライブ番組が長時間ノンストップで録音できることにあった。カセットでの連続録音だと、音質面で納得できるのはC-90のテープ片面を使っての45分が最大だった。MDでも最大74分(当時)である。一方DATでは120分(後に180分)ノンストップで録音できる。しかもデジタルだから長時間テープを使っても音質が落ちないなど、最強のエアチェックマシンだった。

ところDATが普及を目指した1990年代前半は、ちょうど衛星放送の普及が進んだ時期。私が好む洋楽ロック/ポップス系のライブ番組はFMから消え、どんどん衛星放送へ、特にWOWOWに移っていった。そうすると自然とVTRで録画するようになり、DATの出番は徐々に減っていった。

しかも90年代後半には、衛星放送の音楽番組はJ-Popが中心になり、洋楽は激減した。景気が悪くなり外タレの来日が減ったことも影響している。このあとのHDDレコーダーの導入やパソコンでのCD/DVD焼きが決定打となり、DATは我が家での使命を終えた(世間一般的には、ハードディスク・レコーディングの普及がとどめを刺したんだろうな)。

手元にあるテープはすべてパソコンに取り込んでCD化した。もともとがデジタルデータなので、パソコンに取り込むのは非常に簡単。光ケーブルでつないで、録音ソフトのボタンを押せばそれで済む。レベル設定がいらないのが非常に楽。まあ、取り込んだ後でマスタリングに凝りまくったのでCD化完了に4年以上かかってしまったが。先のストーンズのライブの他に、エアロスミス、ドゥービー・ブラザーズ、クイーン、エリック・クラプトン、95年東京ドームのストーンズ、宮崎シーガイアでのスティングのライブなどなど、すべて私の宝物である。

さて、ここまで読んでくれたあなたにお知らせ。このDAT、オーバーホール済みかつ、ついこないだまで動いてた物なので動作は無問題。リモコンも取説も完備。売却先は秋葉原の清進商会。さあ、今では激レアなSCMS抜きのDATが欲しい人は、ヤフー・オークションなんか見てないで秋葉原へ急げ!

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