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2016年4月23日 (土)

Eye will live 4 U.

プリンスは、ついて行くのが大変なミュージシャンだ。

とにかく新作リリースが多い。最低、年に1枚は新作が出る。しかも、ワーナー・ブラザーズとの契約が切れた90年代後半以降、あらゆる手段を使ってリリースされるようになった。

たとえば、1997年リリースの"Crystal Ball"は最初、プリンス自身のサイトでの直販しか入手方法がなかったし、2007年の"Planet Earth"や、2010年の"20Ten"は雑誌や新聞の付録として配布され、日本では限られた輸入盤を手に入れるしかなかった。期間限定ダウンロードのみの音源も多く、あとから気がついて悔しがったこともしばしば。販売用のサイトも作っては消えの繰返し。でも恨みはない。「プリンスなら、またもっとすごいのを出してくれる」という信頼があったからだ。



プリンスは、ついて行くのが大変なミュージシャンだ。

とにかくスタイルがころころ変わる。セールス的に絶頂だった80年代中後期、"Purple Rain"から"Lovesexy"までの5枚(4年で5枚!)のアルバムはそれぞれが全然違う色を持った作品で、当時の私の耳には同じミュージシャンのものとはとても思えなかった。

ライヴだって気まぐれ感満載。初めて見た横浜スタジアム公演。ロック色は皆無で、完全にジャズとファンク。あのときギター弾いたの'Purple Rain'ともう1曲ぐらいじゃなかったっけ?

最強のバンドを引き連れて終始にこにこしながら演奏し、前日やらなかった'Starfish And Coffee'を突然歌い出したりしたくせに、アンコールに応えなかったラヴセクシー・ツアー東京ドーム2日目。あの日のライヴは、自分の中で最高のものの一つだ。



プリンスは、ついて行くのが大変なミュージシャンだ。

音楽を聴く経験を積んでいくと、好きなミュージシャンに、あるいはこの作品に影響を与えたものは何よ?といったところにも興味が湧いていき、それを掘り下げていくようになるものだが、それを最初に経験したのがプリンスだ。彼の場合、それが非常に広範囲でハードロック、サイケ、ファンク、フィリー・ソウル、ラップ、ジャズ、ブルース、ゴスペル、そしてジョニ・ミッチェルにオズの魔法使い...。おいおい、カバーしきれないよと思いつつも、自分にとって黒人音楽への扉を開いてくれた、いや中へ引き込んでくれたのは間違いなくプリンスだ。おかげでどれだけ素晴らしいものに出会えたことか。



彼が一貫して追求し続けていたのは「自由」。音楽スタイルの自由、職業=ミュージシャンとしての自由。アメリカ国民としての自由。人間としての自由。まずは自分がどうしたいか、どうありたいかを考え、それを実現するための環境作りと高度な妥協を模索する。その姿勢が一貫しているところが大好きだった。


そんなプリンスが、ちょっと遠いところに行ってしまった。今度ばかりは追っかけないよ。

eye will live 4 U.



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